コラムColumn

2021.02.18

【イベントレポート】ミライへの一粒万倍日〜 SDGs Day〜

通りでしゃぼん玉パフォーマンス中の様子
昨年末、暮れも押し迫った12月27日に「日本大通りSDGs Day」というイベントを開催しました。弊社が長年事務局として携らせていただいている日本大通り活性化委員会が主体として「SDGsアクションを具体化していこう!」というイベントです。
イベントといってもコロナ禍で、弊社も新しい形を模索しています。大勢の人間を集めるだけがイベントではありません。オンラインへの移行もあるように、人の集まりはひとつの形に過ぎないと思います。
イベントなどの場や機会をつくった先の、今よりいいミライを創るために私たちはいる。
今回の「日本大通りSDGs Day」は、そんなことを感じたイベントになったので、思ったことを書きます。

変わらずにある大通りも、よく眺めたら

日本大通りは日本で初めての西洋街路です。日本大通り活性化委員会は、主に通りに構える事業者の集まりです。この通りの景観を守るために、通り沿いで開催されるさまざまなイベントの情報を共有したり、植栽の育成・美化を推進したり、周辺地域と連携しながら行っています。
今回の「日本大通り SDGs Day」は、毎年会員のみなさんで設置しているイルミネーションの消費電力を抑え、それに合わせ「今年できた/来年やってみたいSDGsアクションボード」に投票してくれた方に、地産地消のおでんをお配りするというプログラムです。
「日本大通りでこども食堂をオープンして、あたたかい気持ちで通りを歩いてもらいたい」と初めて計画し、ヨコハマSDGsデザインセンターの助成をいただき実施しました。
 
さて、企画が具体的に始まったのは開催半年前の7月頃から。
イベントの開催にはまだ人数制限がある頃でした。日本大通り独特の、イチョウ並木まわりに腰掛けてゆったりと過ごす人たちも、どことなく少なくなっていました。
そんな中、近隣の関内エリアでこども食堂を開催した方の発表を聞く機会がありました。そこでは
「親子向けの支援を行ってきたが、明日食べていけるか?という人達の年齢層がどうも広がっている。思っていた以上に困っている大学生も見受けられた」
という言葉を聞きました。
コロナ禍により「本来はバイトなどでお金を得られるはずが、稼げないから食べられない」、「こどもと括られていると入りにくい」という方たちが増えているということです。それが身近なエリアで起きていることを感じ始め、ニュースでも飲食店困窮の話題が日常になってきていました。
イベントの対象は広がり「こども食堂」から「みんな食堂」という意識で取り組むことに。
SDGsアクションにシールを貼った様子

SDGsは、もうあちこちで芽生えている

企画を進めていると、笛で呼んだかのようにSDGs的アクションを自然にされている方が登場してきました。
1日のほんの短時間で終わるイベントだからゴミを出さず、でも通りから何かやっていることがわかるデコレーションをしたい。とああだこうだしていると、ある日
「この不況で、高齢の職人さんでやっている大道具やさんの経営が厳しそう。彼らが取り扱っている自慢のしゃぼん玉マシンで何かやりたい」
というパフォーマーさんを紹介いただき、おでん配布エリアにしゃぼん玉をおこしてくれることが決まりました。
告知は、状況もありメディアも呼ばす静かに近隣の施設へチラシを配布するだけ、としました。
ただ所轄の行政窓口へ持って行くと
「とても楽しみなイベントですね。私が歩いてチラシを持って歩きます!」
と担当の方が、こども食堂の運営関連者が集まる会議に配ってくださることになりました。
また、保育関係者の方がFacebookの案内を見て
「こどもに日頃からSDGsを教えているので、園の全園児に配りたい」とご連絡を下さることも。
地産地消のおでん

当日は、ミライにつながった?

さあ、いよいよ当日。
朝から地産地消おでんを開発されている「おでんシスターズ」のもと、おでんがグツグツ仕込まれ、てまわしオルガンとしゃぼん玉パフォーマーのKINOさんも元気にスタンバイしてくださいました。
ホワイトボードには「今年できた/来年やってみたいSDGsアクション」と題した投票所が設けられ、イベントはしゃぼん玉のパフォーマンスを皮切りに無事に始まったのでした。
寒空の下、実際に来場された方は家族連れが多く、通りすがりにおいでくださった方も含め130組程度。なかには「SDGsっていうのはね」とお父さんがお子さんに説明する姿がありました。
さて、これが本当に届くべき人に届いた機会になったのか? ミライが創れたのか? 食べることの提供だけではなく、色々な形があったかも、と反省会では、色々なアイデアが飛び交います。
ただ、私たちが「できること」を始めたら、もっともっと知恵が集まって「場」になった。今回の”日本大通りSDGs Day”は、そんな機会の第一歩だったように思います。
さあ、次はどうする? 試行錯誤はまだまだ続きます。
イルミネーションの灯る日本大通り

※イベント当日は、神奈川県の感染防止対策取組書を掲示し、ご来場の方にも検温とご連絡先の記入などの感染症対策を講じて開催しました。
(文:真栄城舞)
主催:日本大通り活性化委員会
協力:株式会社BP
神奈川県住宅供給公社
Kosha33ライフデザインラボ
おでんシスターズ
後援:中区

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